発明当時の正式名称はイタリア語でクラヴィチェンバロ・コル・ピアノ・エ・フォルテ
(Clavicembalo col piano e forte)
で、クラヴィコードの表現力とクラヴィチェンバロ(チェンバロのこと)の音量を併せ持ち、弱い音(ピアノ)も強い音(フォルテ)も表現できることに由来する。
各言語での呼称は、次のようである。
- 伊:piano、pianoforte
- 英:piano、pianoforte
- 独:Klavier、Hammerklavier、Flügel(鳥の翼の意)
- 仏:piano
- ハンガリー語:Zongora
一般に、楽譜には「ピアノフォルテ
Pianoforte」または「フォルテピアノfortepiano」、略して「Piano」や「pf」と表記される。ただし、ドイツ語では「ハンマークラヴィーアHammerklavier」がピアノを意味し、より一般的には「Klavier」(鍵盤の意味)と呼ばれる。
現在あえてフォルテピアノと呼ぶ場合は古楽器(およびその復元楽器)、すなわち現代ピアノの標準的な構造が確立される以前の構造を持つ楽器を指す。モーツァルトの時代のようにピアノが発明された初期のものはチェンバロにきわめて近い構造を持つ(日本でハンマークラヴィアと特に呼ぶ場合はこのような楽器を指すことが多い)。後の時代のものほど現代ピアノの構造に近づくので、同じフォルテピアノと呼ばれる楽器でも、その構造は様々である。現代ピアノが普及する以前に作曲された作品を、当時のスタイルで演奏する際に用いられる。